公約数の会心

夜明け前の世界　誰も知らない設計図（コード）を探してる 僕らがここに存在する　たった一つの絶対的な理由を 膨大な情報という名の　銀河の砂嵐の中を彷徨う 不確かさに目を閉じても　頭の中に焼き付いた問いの残像が消えない 「僕」と「君」が交わる　一点の曇りもない透明な光 その光が示す真理の法則を　幾千の夜をかけても 測り続けている　理解しようと藻掻いている 過去に刻んだ　無数の**失敗（ミステイク）**の記録 それは僕の弱さだと　目を背けてきた　あの日の夜明け 握りしめた拳の温度　手のひらに残る爪の跡 痛みこそが　生きている証明だと信じた 本当は知っていた　この出口のない迷いこそが最大公約数だと 踏み出せない自分という影が　僕を嘲笑うたびに 深く深く　絶望の底へと沈んでいく 誰かのせいになんて　したくはない 全ては僕自身の　選択の代償なのだから 世界は沈黙し　音を立てるのは砂時計の砂だけ 僕の心臓が刻む　最後のカウントダウン 鏡に映る影法師が問いかける 「お前はまだ　逃げ出す勇気を持っているのか？」 その問いに　僕は言葉を返さない 逃げ場所なんてない　もう背後は冷たい壁だ 過去の亡霊たちと　今、決別を告げる儀式 この命全てを賭けた　最後のカードを引く 偽りの自分を焼き尽くす炎が必要なんだ さあ、その手を上げろ　そして会心の一撃を 躊躇いを捨てろ　迷いを打ち砕け この虚飾に満ちた世界ごと　全て巻き込んで 答えに触れるまで　僕はもう止まらない 無数の星が落ちた　あの日の砂浜の冷たさと潮の香り 僕の座標を失ったとき　君がくれた約束の言葉だけが 唯一の目印だった　暗闇を照らす灯台だった 人が誰もが　傷ついた孤独な惑星だと知って それでも諦めずに　繋がろうとすることの 途方もない努力と希望こそが　永遠の証明だと悟ったんだ 僕らの存在は　個々でありながら　一つの真理で結ばれている ガラスの破片のように　幾千に散らばった約束の欠片 全て拾い集め　光を当てて　確かな形にするときだ 偽りの笑顔や　欺瞞（ぎまん）に満ちた声を捨てろ さあ、過去の自分自身に　最後の会心の一撃を！ 逃げ場所なんてない　もう背中は壁だ 過去の亡霊たちに　慈悲なき決別を告げる 会心の一撃を　渾身の力で叩き込め！ 迷いを焼き尽くせ　そして真の答えに触れろ 世界と僕を繋ぐ　一本の確かな生命線を 最大公約数と名付けたなら 僕は今　その真ん中に立つ 誰にも消せない　**僕の存在証明（アカシ）**を叫ぶ そして全てが終わった後も　まだ熱を持つこの手で 世界を再び　描き始める これが僕の　逆転のエンドロールであり 新しい物語のプロローグだ 見つけた。 僕たちは、永遠に繋がっている。